【人材派遣業必見】労働者派遣契約書の電子化に関連する法律や注意点を解説

こんにちは!Kdanライターの津山です。

派遣事業を行う企業はここ数年、コロナ禍で売上が激減し、苦しい目にあった方も多いのではないでしょうか?しかし、遂に日本政府が外国人の受け入れを再開し、インバウンド業種を初めとした日本国内の派遣のニーズが復活しつつあります!

さらにタイミングよく、2021年に労働者派遣法が改正されたことで、今まで紙での交付が必須だった労働者派遣契約書の電子化が認められ、今まで書面で行われていた企業間の契約締結も非常に便利になりました。

しかし皆様の中には、書面契約から電子契約に切り替えると社内のルール改定や、取引先への説明が面倒だから、義務になったらやればいいや…と二の足を踏んでいる管理社員の方もおられるのではないでしょうか?

ですがこのままでは、派遣の依頼が増えた際に、せっかくのビジネスチャンスを逃してしまう可能性があります!

派遣企業の数は右肩上がりに増えており、今でも競争が激しい市場です。そんな中、人手が今すぐ欲しい企業にとって、派遣契約の締結で1〜2週間も待たされたらどうでしょうか?満足度が下がり、別の企業に乗り換えられてしまうかもしれませんよね。

またせっかく電子化しても、きちんと法律要件に注意しなければ、契約書の効果が無効になってしまうというリスクもあります。

そこで今回は、派遣業が労働者派遣契約書等を正しい方法で電子化し、派遣需要の急増でもビジネスチャンスをしっかり掴む方法を、電子契約に精通するKdanが紹介します!

電子契約が遂に解禁!2021年労働者派遣法の改正内容とは

法律改正内容

最初に、派遣業を営む方にとっては欠かせない労働者派遣法の基本と、2021年に改正された労働者派遣法の改正内容を簡単におさらいします。

労働者派遣法とは、一言でいうと「労働者派遣事業を適切に行い、労働者を保護するための法律」です。具体的には対象職種や、就業条件の決定方針などが記載されています。

2021年の法律改正では、人材派遣会社と派遣先企業の間で交わす労働者派遣契約の電磁的記録による作成が、ついに認められました。

 

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2019年4月から、人材派遣会社から派遣社員に提示する就業条件明示書については既に電子化が解禁されていたため、2021年の改正により、派遣元企業、派遣先企業、派遣社員、三者間で発生するすべての書類を電子化することが可能になったのです!

 

2021年労働者派遣法の改正内容とは

労働者派遣契約を今すぐ電子化したほうがいい理由

派遣契約書

最初に、労働者派遣契約や就業条件明示書は、どのタイミングで電子化すればいいのでしょうか?書面での契約を続け、ビジネスチャンスを逃したくないのであれば、「今すぐ」がおすすめです!その理由は2つあります。

  1. 派遣の利用ニーズが急増しても効率よく契約締結を行える
  2. 外国人労働者からも迅速に対応してもらえる

コロナショックが落ち着いてきた今、観光業や飲食業を中心に、派遣のニーズは急増するでしょう。また日本政府が積極的に取り組むDX推進などの対応で、情報関連の派遣ニーズも増えています

しかし、企業はすぐに人材が欲しいにもかかわらず、契約書の締結に1週間以上もかかっていては、利用企業の満足度が下がります。さらに考える時間が長すぎると、派遣先から依頼内容を変えたいとか派遣受け入れをやめたいと言われるなど、思いがけないトラブルも。そこで電子契約の活用です。

実際に契約書を電子化した企業では、契約締結までの期間が2週間から28分まで短縮された事例があります。時間換算すると、なんと契約締結の効率は170倍になったことになります!(2週間、平日のみ1日8時間勤務とする場合)

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電子契約で契約締結の成果が改善

また、派遣企業が生き残るため将来的に重要になるのが、外国人労働者の活用です。なぜなら日本人の派遣業希望者は減少傾向にあり、人材確保が難しくなっているからです。

外国人を活用したいのであれば、慣れない日本の郵便を使うよりも、オンラインで契約締結した方が、確実に効率が上がります。また、返信してもらえないといったリスクも軽減できるでしょう。

さらに、労働者派遣法の改正などで契約書の改訂が必要な場合、紙だと都度、変更同意書を送り直す必要があります。しかし電子化した契約書であれば、法律が改正されたその瞬間に、新しいサインをもらうことができるという点でも、非常に便利です。

労働者派遣契約や労働条件通知書を電子化する場合の注意点

派遣契約書や労働条件通知書を電子化

ここまで読んでいただき、早速、派遣契約書を電子化してみようとお考えになったかもしれません。

しかし派遣契約書や就業条件明示書の電子化にあたっては、絶対に注意していただきたい問題があります!それは電子帳簿保存法や労働基本法などの法律の遵守です。

法律のルールを守らず電子化してしまうと、最悪の場合、トラブルが起きてもその契約が無効となってしまう怖いリスクがあります。

具体的には、以下の3点に注意が必要です。

  1. 電子化した契約書のサインは本人が行ったことが証明できる仕組みが必要(電子署名法第3条

  2. 電子化した契約書を保管する際は、検索機能や変更履歴機能の備え付けが必要(施行規則第3条第1項

  3. 派遣登録者に交付する就業条件明示書等を電子化する際は、相手の同意が必要(労働基準法施行規則第5条第4項

派遣契約書の電子化で注意する3点

電子化した契約書は、便利な一方で、なりすましによるサインや内容の改ざんがされやすいというリスクがあります。そこで契約書の有効性を確認するために必要なのが、電子証明書や2段階認証等による本人確認機能や、変更履歴を追跡できる機能です。

また、派遣労働者の権利を守るため、就業条件明示書等の電子化にあたっては、必ず相手の同意が必要です。もし紙での交付を希望された場合は、派遣企業はそれに応じなければいけませんので、くれぐれもご注意ください!

契約書を電子化する際の注意点については、こちらの記事でも詳しく紹介しています!

【契約書の電子化】契約書を電子化(PDF化)する3つの方法|それは有効性!?

労働者派遣契約を電子化するなら電子契約サービスが必須

契約書を電子化するなら、紙と同じ法的効力を保持する必要があるのは、派遣企業も利用企業も同様です。そこで、企業が法律に準拠した形で契約書を電子化するために欠かせないのが、電子契約サービスです!

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【電子契約のリスクと対策】3つの対策でDX化推進

電子契約サービスを使うメリットとは

電子契約サービスの事例

電子契約サービスとは、契約書など重要な書類をクラウド上でも安全にサインができるように作られたシステムです。

電子契約には無料と有料のサービスがありますが、労働者派遣契約の電子化に活用したいのであれば、断然、有料のサービスがおすすめです!そのメリットとしては以下の3点が挙げられます:

  1. ほとんどの場合、枚数無制限で使用できる

  2. サインの安全性が高く、法的証拠力が高い

  3. 外国語入力にも対応し、外国人労働者もスムーズにサインできる

逆に、無料の電子契約サービスの場合、送信数の制限があったり、サインの安全性が低かったりするなどのデメリットがあります。日本で最も有名な無料版電子契約サービスAdobe acrobat reader(無料版)の問題点は以下の記事で紹介していますので、導入前に確認することをお勧めします。

有料の電子契約サービスを選ぶ際のポイントとは

電子契約サービス

では有料の電子契約サービスは、どのような点に気をつけて選べばいいでしょうか?

結論は、テンプレート機能、共有リンク機能、対面署名機能がある、という点です。

もし本当に今後の契約をさらに円滑に行いたい、外国人労働者をもっと活用したいとお考えであれば、これら3つの機能を持つ電子契約サービスを選択することをお勧めします!

その理由は以下です:

テンプレート機能現在利用している契約書のテンプレートを、そのままクラウドにアップして使用できる機能。派遣先企業ごとに契約書の内容が異なる場合でも、即時修正が可能。
共有リンク機能クラウドにある契約書の場所を共有リンク化し、クリックすると関係者がサインできる機能。相手方はダウンロードの必要がないため、迅速にサインをもらうことが可能。
対面署名機能タブレット等でクラウドにある契約書を表示させ、その場で当事者にサインをもらえる機能。契約書で対面説明を希望された場合も、現場で電子サインをもらいクラウド保管することが可能。

電子契約サービスにこれらの機能があれば、労働派遣法の改正に伴う契約書変更が必要になった場合や、派遣労働者に説明を迫られた際でも、迅速に対応ができます。

そこで、これらの機能を全て兼ね備えた電子契約サービスを一つご紹介します。それが「DottedSign (ドットサイン)」です。

▶︎人事・採用DX紹介ページはこちら

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DottedSign (ドットサイン)は、上記の機能を兼ね備えていることはもちろん、契約の進捗を見える化できるワークフロー機能もばっちり備えています!また、外国人労働者にサインしてもらうために欠かせない言語対応も、英語や中国語をはじめとした9ヶ国語に対応しています。

現在 DottedSign (ドットサイン)では、実際に利用してから決めていただける14日の無料トライアルを実施中です。この機会に、派遣企業の皆様もぜひDottedSignの使い勝手を確かめてみてください!

執筆者

一橋大学経済学部卒業。大学在学中は労働統計学を専攻、統計データを活用した労働市場の最適化を研究。日本の某大手メーカーで11年勤務、うち2年は台湾駐在。現在は台湾にあるデジタルマーケティングの会社に勤務。

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