今回の記事では、台湾で大成功したコンビニのDX事例をもとに、DXを成功させる秘訣とポイントを、5分でわかりやすくお伝えします。
こんにちは、Kdanライターの津山です。
突然ですが、みなさんは台湾でデジタルトランスフォーメーション(DX)化に大成功した日系企業があるのをご存知ですか?
それは大手コンビニチェーン「ファミリーマート」です!アプリ導入によるDX戦略の成功により、今や台湾ではセブンを上回る人気を誇っています。
DXって、つまりいろんな事をIT化するってことでしょ?と思った方、確かに間違いではありません!ただ、DXを「単に仕事をIT化すること」と考えていると、企業のDX化はうまくいかない傾向にあります。
理由は、DXは手段であり、目的ではないからです。DXの最終目的は「ビジネスで優位性を獲得する」ことです。台湾の「ファミリーマート」はこのDXの目的を理解していたからこそ、成功したと考えられます。
そこで今回は、台湾で大成功したファミリーマートのDX事例をもとに、DXを成功に導くための秘訣とDX化の際のポイントをご紹介します!
目次
そもそも今話題のDXとは?
一言でいうと、「データとデジタル技術で顧客や社会のニーズを掴みビジネスモデルや意識の変革により競争優位性を確立すること」です。正式な定義は、経済産業省のウェブサイトに載っています。
Google、Amazon、Facebookなどの登場をきっかけに、今世界では急速にビジネスにおけるIT活用が進んでいます。そこで企業はもっと積極的にITを活用して、競争相手に差をつけよう!という取り組みが始まりました。これがいわゆるDXです。
実は日本政府も、積極的にIT技術を活用している企業を「DX銘柄」として選定し、日本産業のDX化を推進しています。DX銘柄に選ばれることは、投資家へのアピールにもなります。
しかし、日本企業のDXは始まったばかりで、各企業とも手探り状態というのが現状です。そんな中で起こりがちなのが「使えないIT技術の導入」という失敗です。せっかくIT化しても機能を使いこなせなかったり、集めたデータを放置していたら意味がありません。
DX成功のためには目的意識とそれに適したツールの導入、そしてデータの活用方法を把握する必要があります。そこで台湾ファミマのDX成功事例をもとに、DX成功のために大切なポイントを整理します!
台湾のDX化成功事例
DX戦略で大成功したファミリーマート
台湾でのファミリーマートの店舗数はセブンの6割(約3,700店舗)にとどまります。しかし、2016年の「Fami Point」というアプリ導入をきっかけに利用者を拡大し、2020年には会員登録者数1,300万人(台湾人口の6割)を達成、ついにセブンの株価を上回りました。
参考:
セブンも2018年に同様のアプリをリリースし、会員登録数は追い上げてきていますが、2020年上期のインターネット検索数や利益成長率ではファミマに及ばず、既にアプリによってファミマが大きな優位性を獲得したことが伺えます。
台湾ファミリーマートがDXで成功した理由
では台湾ファミマは「アプリというITを導入した」から成功したのでしょうか?答えはNoだと思います。なぜならアプリを導入しても、使ってもらえなければ意味がないからです。
台湾ファミマが成功したのは、アプリによる売上・ユーザー拡大という意識を持ち戦略を立てたことにあります。具体的な対応を3つ紹介します。
1.アプリのデータをタイムリーに分析・活用した
日本のコンビニでも、よく「スイーツとコーヒー」や「おにぎりと野菜ジュース」といった割引を見ませんか?台湾ファミマはこれと同じキャンペーンを、アプリユーザーのデータを活用して効率的に実施しました。
ファミマはアプリユーザーの購買データから、人気が高いセットの割引(「ゆで卵とコーヒー」「おにぎりとコーヒー」など)を特定しました。そして他のコンビニよりいち早くこの「セット割引」を導入し、多くのサラリーマンがファミマに通う動機を生み出すことに成功しました。
2.アプリでユーザーの問題を解決した
台湾ファミマのアプリの高評価ポイントは、「コーヒーチケットの全店舗受け取りを可能にしたこと」にあります。
誰でも「コーヒーチケットを買ったけど一店舗しか使えない」という悩みを持ったことが一度はあると思います。ファミマアプリはこの悩みを解決しました。
コーヒーチケットが一店舗しか使えないのは、在庫管理や会計処理の複雑さからです。ファミマはこれらをIT化し、アプリで購入したコーヒーチケットを全店舗で使えるようにしました。
ユーザーの悩みを分析し、それを解決したことが、アプリユーザーを増やした大きな理由となっています。
3.アプリの使いやすさにこだわった
最後はユーザビリティです。アプリをビジネスに生かすためには、ダウンロードされるだけでなく、継続的に使ってもらうことが何より重要です。そこでファミマはアプリのユーザビリティにも拘りました。
Fami Pointのトップページはアイコンを活用した非常にシンプルな見た目になっています。私自身も利用していますが、他のコンビニアプリに比べ、かなりスッキリした印象です。またチャットポッドもあり、わからないことは即時に質問できる点も親切です。
ユーザーのストレスを軽減し、アプリの利用を習慣化させることに成功した点も、ファミマのDX化の成功のポイントと考えられます。
そして、これら3つに加えて、セブンより早く実施したことも、規模で劣るファミマが優位性を獲得できた理由と言えるでしょう。
企業のDX戦略成功のポイント5つ
以上の台湾ファミマの事例から、企業がDX戦略を成功させるためのポイントを5つにまとめます。
<DX戦略成功のためのポイント>
- DX化で達成したい目標を定める
- 収集したデータはタイムリーにビジネスに反映させる
- 現状の問題を洗い出し、それを解決できるツールを使う、作る
- 使い続けられるユーザビリティの高いツールを使う、作る
- どこよりもいち早く実施する
DX戦略の目標は「競争の優位性を獲得する」ことですが、その具体的な方法は企業ごとに異なります(店舗売り上げアップ、バックオフィスの効率化による人件費削減、在庫管理の適正化など)。
しかし、どの場合もこれらのポイントを意識してDX戦略を進めれば、成果は大きく変わってくるはずです!
ぜひみなさんも、このポイントを参考に、自社のDX戦略を検討してみてください。
DottedSign (ドットサイン)がDX化に最適な理由
最後にKdan社が開発したDottedSignを紹介します。
DottedSignとは企業のDX化に欠かせない、電子サインとワークフロー構築のためのアプリです。
まずDottedSignの提供する電子サインはあらゆる書面の電子化を可能にし、多くの企業が抱える紙契約書の管理や印紙コストの問題を解決します。
電子化した書類は、世界中の先進国の法律に対応した非常に高いセキュリティに守られ、変更履歴のトラッキング機能もあるため、法的根拠や監査確証としても全く問題ありません。
そしてDottedSignはデバイスを選ばず利用できるため、タイムリーに企業内でデータを共通して活用することを可能にします。現在は日本の営業支援プラットフォーム「URUMAP(ウルマップ)」とも提携し、多くの企業に利用いただいています。
もちろんユーザビリティにもこだわり、社員がストレスなく使いつづけられるよう直感的に操作できるデザインとなっています。またDottedSignを使えば、誰でも容易にワークフロー管理ができます。
DottedSignのサービスは、今DX化を推進する日本でも大きな注目を集めており、いち早く導入することで、企業のコスト削減と競争力の優位性獲得のお手伝いをすることが可能です!
DottedSignでは現在14日間のトライアルを実施しております。もしサービスにご興味を持っていただいた企業の方は、ぜひこちらからお問い合わせください。