台湾SaaSが世界を救う!?今大注目の台湾SaaS企業5選

こんにちは、Kdanライターの津山です。

皆さん台湾といえばデジタル、SaaS(オンライン上のサービス)に強いというイメージはありますか?コロナの時、マスクアプリや行動管理システムが迅速に準備されたことで、台湾は行政のSaaS化進んでいるというイメージを持った人も多いかもしれません。

実際、台湾に住んでいると紙媒体の新聞や雑誌を見る機会はほぼないですし、以前のブログで紹介したように医療のDX化も非常に進んでおり、有名なIT大臣オードリータンを筆頭に台湾政府はますますSaaS化を進めているといえます。

しかし企業単位で見ると、まだ台湾でもSaaS化が遅れている部分もあります。多くの人は未だ現金取引を好むためEコマースへの対応ができてなかったり、タスクや人材管理でSaaSを活用できずリモートワークを避けたがる企業もいます。

SaaS化を進めている台湾政府としては、今後これらの企業にも積極的なSaaS導入を促す可能性があり、2021年末までにDX関連事業が台湾のGDPを更に4,000億台湾ドル近く押し上げるとの予想も出ています。

そこで今回は、DXに邁進する台湾の最新SaaS市場の現状と、今大注目の台湾発SaaS企業5選をご紹介したいと思います。

現在、業務のDX化や、SaaS導入を検討されてる企業の皆様は必見の内容です!

最新台湾SaaS市場

SAAS

IDC Taiwan(テクノロジー関連リサーチ会社)の調査によると、2020年の台湾のパブリッククラウドサービス市場は約1,000億円近くになりました。そのうちSaaSが占める割合は約50%です。2019年と比べるとその成長率はなんと22%です!

この調査では2025年までに台湾のパブリッククラウドサービス市場は更に成長し2020年の約2.5倍になると予想しており、台湾では今後ますますSaaSを含めた市場が成長していくことが予想されます!

また2021年3月にはついに台湾発のSaaS企業Appier Groupが、公募時価総額1598億円で日本の東証マザーズ上場を果たしました!更に2021年5月には91app というSaaS企業が台湾の証券取引所に初上場しました。

これらの流れからも、今後台湾発のSaaS企業がますます世界の市場を開拓していくことが期待されます!

今注目の台湾発SaaS企業5選

次に台湾で盛り上がりを見せるSaaS企業をいくつかご紹介したいと思います!

Appier

APPIER

Appierは2012年設立の台湾SaaS企業です。すでにアジア太平洋、米国、欧州に17の拠点を持ちます。

Appierのサービスは、企業の経営課題の解決を支援する人工知能(AI)搭載のプラットフォームの提供です。具体的にはAIを使って顧客を分析し顧客ごとにプロモーションを最適化することを助けます。

多くの企業では「購入促進のためのクーポンを配布したいけど、収益悪化やブランドイメージの低下が怖い」という悩みがあるのではないでしょうか?そんな時に活躍するのがAppierを代表するサービス「ウェブ接客ツールAiDeal」です。

日本の資生堂も利用してるAiDealは、購入意欲が低い層や購入間近のユーザーを自動判別するので戦略的にクーポンを配布でき、ブランドイメージを守りながら収益を最大化することを可能にします。

ECサイトの増加や小売市場の飽和で企業の売り上げが伸び悩む中、AIがデジタルマーケティングを最適化してくれることで企業の支持を集めています!

91APP

91APP

続いては2013年設立の台湾SaaS企業、91APPです。この会社はヤフー台湾のEC部門代表を務めていた台湾EC界の超大物スティーブン・ホーが起業した会社です。

91APPでは台湾版ショピファイとも呼ばれるEC販売プラットフォームを提供しています。また自社アプリの製作もできます。

ECモールを利用している企業はお分かりかと思いますが、ECモールは出店が容易な一方、顧客データを集めにくく自由なデジタルマーケができないという欠点があります。

そこで91APPは、これらの悩みに対応するため、専門的なコードが不要でECサイトや自社アプリを作成でき、さらにShopifyの半分の3ヶ月でスピード立ち上げできるサービスを提供しています。

さらに91APPのサービスはOMO(オンライン・マージ・オフライン、ウェブとリアルの融合)に特化し、実店舗、EC、自社アプリ、ソーシャルメディアを一体管理して、顧客が異なるチャネルでどう接触したかというデータを取得できるのも魅力です。

以前、Kdanブログ内の台湾DXの記事で紹介した台湾ファミリーマートも、このサービスを利用しているそうです!DX化を進めたい小売店にとっては、強い味方になること間違いなしです!

Cyberbiz

CYBERBIZ

Cyberbizは2014年設立の台湾SaaS企業で、先ほど紹介した91appと同様にEC販売のプラットフォームを提供しています。

Cyberbizが91appと異なる点は、倉庫・物流サービスの提供です。台湾ECプラットフォーム提供サービスの中で物流管理まで対応しているのはCyberbizだけで、公式サイトに加え台湾版アマゾンと呼ばれる PChomeやmomo など有名ECモールからの注文の物流が一括で管理できます。

中小企業の小売販売では、最初は自社店舗で在庫管理してたものの売上拡大につれて倉庫が必要になるケースもあります。そんな時はCyberbizのスマート倉庫サービスを利用すれば、在庫管理から自動発注、販売サイトへの商品のインポートなどを簡単に行うことができます。

Cyberbizには、もちろん倉庫サービス以外にも、自社ECサイトが難しいプログラム不要で構築できる、POSシステムから顧客データを連携できる機能もありますので、まさにこれから売上を拡大していきたい!という中小企業にはぴったりのシステムだと思います。

iCHEF

ICHEF

iCHEFは2012年設立の台湾SaaS企業です。この会社は飲食店向け販売時点情報管理(POS)サービスを提供しています。この企業はコロナでも順調に業績を伸ばしており、中小レストランをコロナ禍から救ったことでも話題になりました。

ではなぜiCHEFのPOSシステムが注目されるのかというと、2つの理由があります。1つは通常のPOS機能以外に「予約、注文、料理提供、会計、人事管理、結果分析報告」機能まで、レストラン管理に必要なノウハウが全て入っていることです。

iCHEFを使うことで、注文から売上分析、原価管理まででき、さらにデリバリープラットフォームやFacebookとのリンクも可能です。全てiPadで管理できるので、中小レストランでも迅速なデータ活用を可能にします。

また2つ目はポイントシステムの利便性です。小規模のレストランはチェーン店と違い全て自社でシステム構築が必要なるためポイントシステムまで用意するのは大変手間です。ですが紙のポイントカードはすぐに捨てられてしまい、売上向上に繋がりません。

そこでiCHEFは、2019年台湾のどのPOS システムより早く Facebookと連携したポイントサービスを導入しました。顧客も特別なアプリのダウンロードが不要で、店舗側もFacebookを通じて顧客データを管理できるという利便性の高さから、多くの台湾の中小レストランの支持を集めました!

Kdan Mobile

KDAN

最後はKdan Mobileです。Kdan Mobileは2009年設立の台湾スタートアップで、現在世界に800万人以上のサブスクライバーを持つ、台湾SaaS業界を代表する企業です。

Kdan Mobileでは、PDF編集アプリやドキュメント管理、電子署名サービスなど、仕事を効率化するビジネス向けオンラインサービスやモバイルアプリを提供しています。そのサービスは世界167カ国で展開され、アプリダウンロード数はなんと2億回以上になります!

みなさんの企業でも、ビジネス向けアプリやサービスは機能が多すぎたり、サブスクリプションの値段が高すぎるという悩みはありませんか?Kdan Mobileは、誰もが使いやすい高い操作性と、柔軟なサブスクリプションを提供しこれらの企業の悩みを解決しました。

Kdan Mobileは2009年からアプリを開発し、どこよりも早くノウハウを蓄積してきたのでアプリやサービスの操作性が高いのはもちろんのこと、アジアのAdobeとも称されるクオリティのサービスを、契約内容によってはAdobeの約65%の値段で使えるようにしました。

今ではAWSとも連携し、全てのデバイスからいつでもアクセスできるのでますます利便性が上がっています。さらに利用料金の柔軟な設定で、スタートアップ、中小企業から大企業まで、個人でもチームでも利用されています。

Kdan Mobileの実績と歴史についてはこちらの記事も参考にしてください!

サブスクリプションモデル成功の理由とは?台湾最大のSaaS企業「Kdan Mobile」

台湾発SaaS企業「Kdan Mobile」が提供するDottedSign (ドットサイン)

DOTTEDSIGN

最後に台湾SaaS企業を代表するKdan Mobileから、いま最も注目を集めている、電子サイン機能とワークフロー管理機能を備えた「DottedSign」を紹介します!

リモートワークを導入する企業が増えたことで、契約書の電子化や、ワークフロー管理ツールによるオンラインでの見える化が必要な場面がますます増えています。

そんな時にはDottedSignを使うことで、あらゆるデバイスからいつでも契約締結ができ、更に契約の進行状況も、オンラインでワークフロー管理できるようになります!また締結後の契約書は、全てクラウドに保管して一元管理することができます。

電子サインやクラウド管理サービスでよく問題になるのがセキュリティですが、DottedSignでは世界最高レベルのAATL認証局と連携しているため全く問題ありません!また、契約書の変更履歴は全てトラッキングしており、監査確証としても有効です。

DottedSignはコロナ禍で対面営業を避ける流れの中で多くの方に利用され、現在では営業支援プラットフォーム「URUMAP(ウルマップ)」へ福利厚生サービスを提供開始しました。今後企業のDX化が進むにつれ、ますます活躍の場が広がっていくと考えています。

現在DottedSign は14日の無料トライアルを実施しています!もしDX化を促進したい企業様がおられましたら、ぜひこちらからお試しください。

執筆者

一橋大学経済学部卒業。大学在学中は労働統計学を専攻、統計データを活用した労働市場の最適化を研究。日本の某大手メーカーで11年勤務、うち2年は台湾駐在。現在は台湾にあるデジタルマーケティングの会社に勤務。

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