こんにちは、Kdanライターの津山です。
今、長引くリモートワークの中で会社への帰属意識が薄まりつつあることをご存知ですか?しかも日本では新卒の3割以上が3年以内に離職していると言われこの数字は改善される兆しがありません。
こんな状況下で、社員の人材管理をどのように行えばいいか悩んでいる人事の方も多いのではないでしょうか。人材管理は、少子高齢化で労働力不足が懸念される日本企業にとって、今後非常に重要な課題になってくると思われます。
そこで今回は、人材管理に頭を悩ませるみなさんに、台湾発スタートアップ4社の人材管理術をご紹介します!なぜ台湾のスタートアップの人材管理術を紹介したいかというとちゃんと理由があります。
まず台湾は日本より離職率が高く、新卒のなんと75%が2年以内に離職します!またスタートアップは給料や手当が大企業には劣るため逆に人材管理にしっかり力を入れており、特に入社2~3年の社員が多いので、若い世代に向けた対策を行っているといえます。
つまりスタートアップの人材管理術は新人離職の悩みを抱える企業に有効です。そして今回は特別に、台湾を代表するスタートアップKdan Mobileの人材管理術も大公開しちゃいます!
もし今、特に若い世代の人材管理で悩んでいる企業の管理職や人事部の方がおられましたら、このブログを参考に自社の人材管理を見直していただければ幸いです!
目次
日本の人材管理問題の現状
厚生労働省の調査によると、新卒の3年以内離職率は3割を超えています。私が以前働いていた日系大手メーカーでさえも、3年以内に半分くらいが辞めた世代もありました。
新卒3年以内で離職した人の主な離職理由には「仕事が合わなかった」「人間関係が悪い」「勤務時間に不満がある」などが挙がっています。つまり日本の企業はこれらの問題に対する人材管理対策を早急に考える必要があると言えます。
台湾の人材管理問題は日本以上に厳しい
実は、台湾ではもっと離職問題が深刻です。台湾最大の仕事探しプラットフォーム「104人力銀行」の調査によると、なんと台湾企業の新人はたった半年で3割以上が離職するという結果が出ています!
しかも2年以内に辞める新卒者は75%にまで上がるということなので、台湾の人材管理は日本以上に難しいと言えます。
そんな台湾の若者の離職理由の上位には「仕事で成長できない」「やりたい仕事ができない」と言った意見が見られました。これは日本と同じ傾向で、新入社員にとって仕事とのマッチングがいかに重要かがわかります。
また逆に、やりがいのある仕事環境については、自分のやりたい仕事ができるということのほか、人間関係の良さを挙げた人も多く、これも日本人の若い世代の回答と同じ傾向になりました。
つまり社員の離職率を抑えて長く働いてもらうには、職場の人間関係を良好に保ち、一人一人の社員が自分に合った仕事ができる環境を整えることが、非常に重要であると考えられます!
でも実際に何から始めたらいいの?と思った人事の方もおられるのではないでしょうか。そこで次に、実際に人材管理対策をしっかりと行っている台湾のスタートアップ4社の人材管理術を大公開します。
台湾スタートアップ4社の人材管理術
綠藤生機(Greenvines)の人材管理術
綠藤生機は、2010年設立のスタートアップ企業で、有機野菜の販売やオーガニック化粧品を扱っています。添加物を使わず、環境にも優しい製品づくりが特徴で、台湾では地球に優しい企業としても有名です。
そんな綠藤生機の人材管理術の特徴は、社員と仕事のマッチングです。社員一人一人にマッチした仕事を見つけるため、入社したら必ずクリフトンストレングステストという性格診断テストを受けます。
私も過去に日本で受けましたが、34種類の性格的特徴から自分の強みがかなり正確にわかります!綠藤生機ではテスト結果をもとに上司が社員を最適なポジションに配置するので、本人も力を発揮でき、仕事への満足度が上がるという仕組みです。
社員の配置で悩む企業は、このテストのよう性格診断ツールを利用することで、社員と仕事のミスマッチを防ぎ、社員の満足度を高められると考えます!
Pinkoiの人材管理術
続いては2011年創業のスタートアップ企業Pinkoiです。Pinkoiは世界に400万人のユーザーを持つアジア最大級のEC通販サイトを運営しており、雑貨好きの女性を中心に日本でも大人気です。
そんなPinkoiの人材管理術の特徴は、新人教育です。もし今このブログを読んでる皆さんの身近に、1~2年で辞めてしまう人が多いのなら、それは新人教育の方法から見直す必要があるかもしれません!
Pinkoiでは、新人の入社後、各人の能力・経験に応じた個別トレーニングプランを作成し、研修開始後は2週間、1ヶ月、3ヶ月と定期的にフィードバックを行っています。
それに加えてPinkoiでは、企業理念を共有するためCEOが直接新人達に「どうしてPinkoiを作ったか、目標は何か」を話すそうです。普通なら退屈な企業理念の研修も、CEO自ら教えてくれるのなら聞こうという気が起きますよね!
多くの企業では、新入社員研修は同じメニューで、またCEOと顔を合わす機会もほぼないのが現実です。ですがPinkoiのように新人研修を通じて会社とのエンゲージメントを高められれば、将来の退職を防ぐ大きなポイントになると考えます!
applemintの人材管理術
applemintは2017年創業のデジタルマーケティングの会社です。日本人と台湾人が一緒に起業した会社で、日本語・英語・中国語の3カ国語でのデジタルマーケティングに対応しています。
applemintの人材管理の特徴は、モチベーションの維持と仕事の仕組み化です。例えば社員のモチベーション維持のため、applemintのCEOは社員が行なった仕事を必ず確認します。
実は社員の仕事チェックを怠ると、社員は「あ、自分の仕事を見てくれてないんだ」と感じ仕事へのモチベーションが大きく下がるという研究結果が出ています。今社員の仕事をチェックする体制ができてない会社は、いますぐ取り入れてほしいポイントです。
またapplemintは台湾の人材流動が激しいことを前提に、新人が入ってもすぐ仕事を始められるよう、仕組み化や標準化を徹底して進めています。メールの定型文から報告資料の内容まで、新人でも困らないようにマニュアルを整備することで、新しい仕事へのストレスを軽減します。
そのほかにも、月に1回の人事面談で社員の悩みや相談を細やかにケアできるようにしており、社員が不満を抱えたまま離職するといったことが起きにくいようにしています。
Kdan Mobileの人材管理術
Kdan Mobileは2009年創業の台湾最大スタートアップ企業です。仕事を効率化するビジネスツールを提供しており、今では世界になんと800万人の利用者がいます!
そんなKdan Mobileの人材管理の特徴は、社員が自分に合った働き方を実現できる環境作りです。
例えば日本企業では「周囲に遠慮して休暇が取りずらい」という不満をよく聞きます。その点Kdan Mobileでは、社員が必要に応じて十分に有給休暇を活用できる仕組みがあります。
特徴的な点は法定休暇以外の7日間の「VIP休暇」で、会社のVIPである社員が思い切りやりたいことを楽しめるようにと作られました。プライベートが充実することで、結果仕事への満足度の向上にも繋がります。
もし今、有給休暇が取りにくい風土があるなら、VIP休暇のような制度を取り入れて会社全体の風土改善を目指してはいかがでしょうか?
雇用契約の電子化には DottedSign (ドットサイン)
最後に本日紹介した台湾代表スタートアップのKdan Mobileから、いま注目の電子サイン機能とワークフロー管理機能を備えた「DottedSign」を紹介します!
ここ1年、リモートワークを導入する企業が増えたことで、契約書の電子化のニーズは急速に高まっています。
また最近では人事手続きも積極的にオンライン化され、面接から採用、さらに退職手続きまで全てリモートで完結するケースも出てきています。そんな時に活躍するのがDottedSignです!
DottedSignを使えば人事採用や退職に伴う手続き書類や雇用契約書を全てオンラインで締結できます。また同時に、書類のワークフロー管理もできるので、多くの書類を抱える人事部の仕事効率化に役立つこと間違いなしです!
人事関連書類の電子化で心配なのがセキュリティですが、DottedSignでは世界最高レベルのAATL認証局と連携しているため全く問題ありません!また、契約書の変更履歴は全てトラッキングしており、監査確証としても有効です。
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