今回は、スクール運営に欠かせないデジタル化のメリットと実施のポイント、さらに業務を今すぐ改善できるおすすめのデジタルツールをまとめてご紹介します。
こんにちは、Kdanライターの津山です。
学習塾やカルチャースクール等の経営に関わる皆様の中には、ここ数年のコロナ禍を経て、大きく経営環境が変わった方もおられるのではないかと思います。
コロナ禍以前より、少子化等の影響で教育関連サービス企業の倒産件数は年々増えており、スクール運営は厳しい状況でしたが、コロナ禍ではさらに一斉休校を余儀なくされ、教育サービス自体が提供できなくなる事態に陥った事業者様もおられました。
義務教育においては、2018年以降、政府主導で急ピッチでデジタル化を進めていますが、民間企業が運営する教育サービスにおいては、まだ紙媒体や電話での管理が中心で、十分に利用者のニーズに対応できていない状況です。
また、コロナ禍を経て、2021年の国内eラーニング市場規模は、前年度比13.4%増となるなど、デジタル化は新たなビジネス機会ももたらしています。つまり、いつまでもスクール運営事業者がデジタル化に取り組まない場合、ユーザーの満足度を下げ、かつビジネスチャンスを逃してしまうリスクが考えられるのです。
そこで今回は、スクール運営でデジタル化に取り組むメリットと、デジタル化実施のポイント、さらにスクール運営におすすめのデジタルツールを、様々な教育機関で採用されているデジタルツールを提供するKdanが、まとめてご紹介します!
目次
スクール運営におけるデジタル化の具体例
まず、スクール運営におけるデジタル化には大きく分けて3つあります。それは、レッスン自体をオンライン化すること、生徒のカリキュラムにデジタルツールを活用すること、そして、報告書作成や連絡などバックオフィス業務をデジタル化することです。
スクール運営におけるデジタル化の具体事例を、以下にご紹介します:
事例1. レッスン自体のオンライン化
- Zoomなどのオンライン会議ツールや、ストリーミングサービスを使用し、生徒の場所を選ばず質の高いレッスンを提供する
事例2. 生徒のカリキュラムのデジタル化
- 個別の能力に合わせてカスタマイズできるカリキュラム作成ツールを使い、一人一人に最適な教育プランやアドバイスを提供する
事例3. バックオフィス業務のデジタル化
- 生徒の学習状況や講師の勤怠管理をデジタルツールで一元管理する
- 紙で作成していた業務報告書や申込書を電子化する
- 決済サービスと連携し月謝回収を自動で行う
- レッスン予約の自動化やレッスンのリマインドを自動化する
スクール運営におけるデジタル化のメリット
スクール運営のデジタル化によるメリットは、もちろん生徒だけでなく、講師や、経営者にも及びます。具体的なメリットは以下の通りです:
- 新規入会者が増えて売上が改善する
- 生徒別の細かいケアが可能になり満足度が向上する
- 講師が働きやすさが向上し残業や離職の防止につながる
- 事務作業の効率が上がり本来のカリキュラムに専念できる
- 紙書類の管理で発生していたコストが減らせる
など
調査によれば、教育サービスを提供する民間企業では、2021年でもまだ6割以上がデジタル化に着手できていないと回答しています。逆に今から、いち早くデジタル化を進めることで、競合とのサービスの差別化が期待できます。
一方で、民間スクール運営のデジタル化を阻む理由には、予算の確保や費用対効果の不透明さが挙げられています。そこで次の章では、デジタル化の費用対効果を高めるためのポイントをご紹介します。
スクール運営でデジタル化を実施する際のポイント
スクール運営で、デジタル化を円滑に進め、かつ費用対効果を高めるための実施のポイントは、以下の3つです:
- すべての業務を一気にデジタル化しようとしない
- 講師やスタッフが時間を割いている作業を洗い出す
- バックオフィス業務からデジタル化を進める
デジタル化というとハードルが高く感じられる理由は、全ての業務を一気にデジタルに置き換える必要があると考えているためです。まず、現在、講師やスタッフが時間を割いている作業を見える化し、デジタル化の恩恵が受けやすい業務から着手することが重要です。
そして、学習ツール事業者の調査によると、塾講師が7割の時間を費やしているのが、意外にも授業のスケジュール管理や、受講料や講師給与等の会計管理、雇用契約書や生徒の申込書管理といった、バックオフィス業務であることが明らかになっています。
つまり、本業のカリキュラムや内容の検討時間が十分に取れていないために、生徒の満足度が下がっているリスクも考えられるのです。
管理業務をデジタル化するツールは、毎月数千円程度から導入できるものもあります。そこで最後に、今すぐ業務を効率化できるデジタルツールを、まとめてご紹介したいと思います。
スクール運営で使えるデジタル化ツールの事例
今回は、事業規模に関わらず導入しやすく、成果を出しやすいバックオフィス中心のデジタル化ツールを、3つの分野から紹介します。
無料トライアルや、政府のIT導入補助金の対象となるツールもありますので、ぜひ積極的に活用して、デジタル化を進めていただければ幸いです。
補助金の概要に関しては、以下の記事も併せて参考になさってください。
その1. 塾向け業務管理ツール
学生を対象とする学習塾の運営においては、生徒の習熟度の管理や保護者への連絡、指導報告書などの作成が欠かせません。そこでお勧めしたいのが、Comiru(コミル)などの学習塾向け業務効率化システムです。
Comiru(コミル)では、指導報告書の作成や生徒の成績管理が全てプラットフォーム内で行えることはもちろん、保護者にオンラインでお知らせや報告書を送付できる、専用の対話アプリを備えています。
実際に利用した学習塾では人件費が3分の2になったという結果も出ています。無料トライアルも可能なため、学習塾運営者はまず試してみたいツールです。
その2. 社会人スクール向け業務管理ツール
社会人の学び直しが増えている今、社会人スクール運営に最適なのがMy Class(マイクラス)などの総合管理ツールです。
社会人スクール向けのMy Class(マイクラス)は、忙しい社会人ユーザーのニーズに対応できるよう、レッスン料の引き落とし機能や、インターネットによる講座予約システムを備えています。
また、会計業務をサポートする月末の自動仕分け処理や、支払明細書、源泉徴収票などの一括印刷機能、複数講師への謝金を自動計算する機能なども含まれます。
レッスン管理や決済システムは、要件を満たせばIT導入補助金の対象にもなるので、中小規模のスクール運営者にもお勧めです。
その3. 全教育サービス向け電子契約ツール
最後は、学習塾や社会人向けスクールなど、あらゆる教育サービス企業で役に立つ電子契約ツールです。例えば、Kdanが提供する電子契約ツールDottedSign(ドットサイン)は、これまで100以上の学校において、書類のデジタル化を支援してきました。
スクール運営に電子契約ツールを導入することで、講師との雇用契約書や、生徒の申込書、講師のレポートなど、あらゆる資料が一度に電子化できます。
また、DottedSign(ドットサイン)の場合、特定者に閲覧権限を付与してワークフローを作成する機能や、繰り返し使用する資料を登録できるテンプレート機能も備えています。さらに、サインの進捗を資料ごとに確認できるため、複数の生徒・講師に対する書類管理も簡単に行えます。
DottedSignはビジネスプランでも月額2,100円程度(※)から利用できる上、無料トライアル期間がありますので、まずは気軽に試してみていただきたいと思います。(※:22年11月時点のレートで換算)
いかがでしたか?今回は、スクール運営におけるデジタル化についてご紹介しました。オンラインで世界の教育サービスが身近になった今、スクール運営の競争はさらに激化することが予想されます。
デジタルツールを上手に取り入れ、サービス内容と業務の改善に役立てていただければ幸いです!